協議会について

2024年度(令和6年度)事業計画

2024年度通常総会に報告された2024年度(令和6年度)の事業計画です。

○ 総会(定款第27条~34条)

2024年5月22日(水)に、早稲田大学にて、ハイブリッドで開催する。

○ 2024年度年次大会の実施(定款第4条第1,2,3,4,6号)

  • 第14回に当たる2024年度年次大会を次のとおり開催する。
      会期:2024年12月10日(火)〜12日(木)
      会場:奈良県コンベンションセンター
  • 基調講演、一般・ポスター発表、出展者セミナー、企業展示等を実施する。
  • 参加者数見込み:約1,300名(現地参加者:1,000名、オンライン参加者:300名)
  • 2024年度大会実行委員会は、京都大学で構成する。
    実行委員長:中村 素典 情報環境機構 IT基盤センター(京都大学教授)

○ Webおよび会誌による情報発信および新規会員勧誘の推進 (編集・広報委員会)
(定款第4条第1,2,4,6,7号)

  • 本協議会の事業活動を報告、また新規会員勧誘を推進するため、Webサイトを活用し随時各種情報の提供を行う。
  • Webサイトでは、本協議会の趣旨や年次大会,部会,その他の活動状況を公開し、広報活動を行う。その際、効果的な情報発信の方策を検討し、実施に必要な枠組みを構築する。
  • AXIES論文誌「学術情報処理研究」第28巻を刊行する。
  • 機関誌「AXIES Trajectory」を5月に発刊し、広報活動の体制を強化する。
  • ICTそのものまたはICT利活用に関する話題(情報戦略立案、組織改革、セキュリティ、認証基盤、クラウド、オープンソース等)に関するセミナーを実施する。

○ 他組織との連携(定款第4条第6号)

  • EDUCAUSEとの交流会を継続するほか、他の海外関連団体との連携に向けた意見交換を実施する。
    また、派遣事業を実施し、若手人材育成と報告書による情報共有の充実を図る。
  • 国内の関連団体との連携を検討し,可能な場合は意見交換を行う。
  • 本協議会と同様の活動を行う他の団体等(民間企業等を含む)との連携を検討する。

○ 部会の活動(定款第4条各号)

  • 各部会における活動内容の活性化を図る。
  • 共催イベントである「EDIX教育総合展」や年次大会におけるAXIESのブースに、部会活動の成果物を展示する。
  • 情報倫理デジタルビデオ小品集の新たなコンテンツ(計8話)の制作を予定する(情報教育部会)。
  • 各部会の具体的な活動計画は,別紙のとおり。

○ その他(定款第4条 各号)

  1. 情報化に関する調査をふまえ、情報化、情報教育、大学間連携、国際連携、高度情報通信技術人材育成等の推進に関し、意見交換を行う(CIO部会)。2023年度は、各部会の作業に基づき、緊急性の高いものについて提言、意見表明を行う(各部会)。また、緊急度の高いコンテンツについて、その制作体制を構築する。
  2. 2013年度に実施したアカデミック・クラウドに関する委託調査や2014年度に実施したMOOC等に関する委託調査事業のように、ICTを活用した国内大学の機能活性化のための各種補助金等の受託に向けて活動する。
  3. 日本の大学に適用できるITベンチマーキングの構築に向けてAXIES全体として取り組む。
  4. 経営・企画スタッフ、教員や技術・事務職員の人材育成・能力開発を行うため、理事会や年次大会開催時に合わせ、勉強会・チュートリアルを開催する。
  5. 各部会では、それぞれが所轄する内容において、人材育成・能力開発の具体的ニーズを明確にし、理事会に企画の提案を行うとともに、大学間連携による合同研修の可能性を探る。

○ 将来構想検討ワーキンググループの答申の具体化作業

  • 「CIO部会の在り方に関するタスクフォース」で引き続き検討を行うとともに、広報(news letter など)の発行や部会の活性化に向けた取り組みを企画・実施する。
  • 事務局体制の整備を継続的に行う。
(別紙)

2024年度の部会の活動

【CIO部会】(定款第4条第1号,3号)

  1. CIO部会会議の開催
    年に2回(通常総会時、年次大会時)開催する。
  2. CIO向け講演会やセミナーの実施
    CIO部会会議の際に、国内著名人、EDUCAUSE等の海外関係者によるCIO向け講演会やセミナーを実施する。
  3. 会員大学の取り組み事例紹介
    年次大会時に開催されるCIO部会会議の際に、会員大学での先端的な取り組み事例を紹介する。
  4. CIO部会の在り方に関するタスクフォースの検討結果をもとに、必要に応じて、活性化に向けて活動内容の見直しを図る。

【ITベンチマーキング部会】(定款第4条第1号,3号,6号)

  1. EDUCAUSE CDS(Core Data Service)等既存調査事業の調査項目データの共有を図る。
  2. すでに導入しているアンケート調査システム(LimeSurvey)の運用を継続する他、Google Forms等簡便にアンケート調査を実施する方法を検討する。
  3. 翻訳した2023年度EDUCAUSE CDS調査項目を基に、本部会の調査項目を精査する。回答データをAXIES加盟大学から収集し、ITベンチマーキング部会で集計分析し、AXIES加盟大学間で共有できる枠組みについてシステムも含めて検討し実施を図る。
  4. 年次大会における企画セッションの実施により、③についての実施状況や集計結果を報告する。
  5. ITベンチマーキングに係わる講演会等により、ITベンチマーキングの意義について啓発するとともに、③と④の実施結果についても報告する。
  6. 引き続き部会員の募集を行う

【情報教育部会】(定款第4条第2号,3号,5号,6号,7号)

・情報倫理ビデオ関連
  今年度は新たなコンテンツ開発を目指す。撮影4日、計8話の制作を予定する。
・シンポジウム「これからの大学の情報教育(仮称)」の開催
  例年、情報処理学会一般情報教育委員会と共催で開催しているシンポジウムについては、今年も年次大会前後の日程で開催予定である。
・著作権教育教材の開発(SARTRAS共通目的事業への参画)
  今年度は、昨年度までに制作した教育ビデオの英語字幕作成等のフォローアップを実施予定である。

【オープンソース技術部会】(定款第4条第6号,7号)

  1. オープンソースソフトウェアの活用に関するユーザコミュニティの形成
  2. オープンソースソフトウェアの導入・活用に関するセミナーの開催
  3. LMSを中心とした学習支援ツールの利活用に関する情報交換・共有の促進年次大会企画セッションの開催
  4. 年次大会企画セッションの開催
  5. Apereo Foundationとの連携推進

【学術・教育コンテンツ共有流通部会】(定款第4条第1号,2号,3号,5号,7号)

  1. 部会定例会議の開催(年1回)
  2. 公開研究会・講演会の開催(年3回程度)
  3. 部会内プロジェクト活動の実施
  4. 今後の活動計画の策定
  5. 部会ホームページの作成・管理。メーリングリストやグループウエアの活用
  6. 著作権教育教材の維持管理,普及活動

【ソフトウェアライセンス部会】(定款第4条第3号,7号)

  1. 年次大会で企画セッションを実施
  2. ソフトウェアライセンス購入に関するAXIES正会員向け特典の情報公開
  3. ソフトウェアメーカーやベンダーとのAXIES正会員向け特典の同意事項の更新と新企画の検討
  4. ソフトウェアの利用者(大学等)および提供者(メーカー,ベンダー)への啓発活動,および 双方にメリットがあるライセンス形態の研究開発
  5. ④に関係したアンケート調査とその集計結果を参考した今後の事業計画の検討
  6. ④を実現するための実証実験計画の検討

【認証基盤部会】(定款第4条第6号,7号)

 2024年度の認証基盤部会の活動として、これまでに引き続き国立情報学研究所の学術認証フェデレーション「学認」等と連携しながら、各大学の認証基盤関係者や大学の認証基盤構築に興味を持つ賛助会員と共同してセミナー・研究会・勉強会などを実施する。6月のNII学術情報基盤オープンフォーラムでの合同企画セッション、12月の年次大会部会企画セッションに加えて、2会程度の研究会等を実施することを予定している。

【クラウド部会】(定款第4条第3号,5号,7号)

  1. 部会会合の開催
  2. AXIES年次大会企画セッションの開催
  3. 共催イベント企画セッションの開催
  4. ハンズオンセミナーの開催
  5. クラウドソリューションカタログの発行・配布
  6. クラウド利活用に関する情報収集・共有

【ICT利活用調査部会】(定款第4条第1号,3号,6号)

  1. 高等教育機関におけるICTの利活用に関する調査結果の分析
  2. 高等教育機関におけるICTの利活用に関する報告書(速報版)の作成
  3. AXIES年次大会における実施した調査結果の報告
  4. 来年度に実施する調査ならびに事業計画の検討

【教育技術開発部会】(定款第4条 第1号、6号)

  1. 研究会開催
  2. AXIES年次大会における企画セッション開催
  3. 運営委員会開催

【高品質・セキュリティICT部会】(定款第4条 第1号、6号)

  1. 会員相互間の情報交換のための運営委員会および拡大運営委員会を開催する。
  2. 年次大会において、部会セッションを開催する。
  3. 上記の活動を通じて、部会会員を拡大する、特に賛助会員(企業)の参加に注力する。また、部会の将来構想についても引き続き検討する。

【研究データマネジメント部会】(定款第4条第1号,5号,6号)

 「大学等における研究データマネジメントの事例の共有と活用」をテーマに活動を展開する。これまで推進してきた
 ● NII学術情報基盤オープンフォーラム2024でのAXIES合同セッション
 ● AXIES2024年次大会での部会企画セッション
 を企画・開催することに加え、2024年度から開始する新たな試みとして、
 ● AXIES RDMセミナー(定期的にセミナーを開催し講演形式で事例を共有する)
 ● RDM事例アーカイブ(上記セミナーで発表された事例をレポート形式で共有する)
 を推進する。AXIES RDMセミナーでは、データポリシー、ガイドライン、メタデータ、DMP、教材、人材育成、オープンアクセス、機関リポジトリなどをテーマ設定し、大学等での特筆すべき活動について、講師を招き講演いただく。一方、RDM事例アーカイブでは、関連する雑誌発行団体と協力し、講演で報告された内容をレポートとして執筆いただき、誌上に掲載する。
 上記の一連の活動の推進については、必要に応じて、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、研究データエコシステム構築事業などの推進組織と協力する。

【ORCID部会】(定款第4条第1号,6号,7号)

 研究者の永続的識別子(PID)の一つであるORCIDは、現在学術情報の流通に欠かせないデファクトスタンダートである。デジタルオブジェクトへのPIDであるDOI、研究リソースのPIDであるRRID、人のPIDであるORCID、さらに研究機関のPIDであるROR(Research Organization Registry)が発足し、これらのIDにより学術情報の流通が促進していくことが期待されている。こうした背景のもと、ORCIDの普及のための啓発活動を進める。
 今年度は以下の2点の取り組みを企画中である。
  1. 学認とORCIDとの連携に関するシンポジウム(題名未定)
 認証基盤「学認」へORCIDの利用が期待されている。ORCIDの普及も踏まえて、この取り組みに関する可能性と諸問題について議論を深める。
  2. PIDfestの報告会とORCIDコンソーシアム・メンバシップ・ミーティング
 各種永続的識別子に関する啓発と普及を目的とした国際会議PIDfestに、コンソーシアム機関であるMCPの参加が予定されている。このミーティングでは、PIDfestの参加者を囲み、国際的なPID普及政策の動向報告や、日本コンソーシアムとしての活用可能性について議論を行う。

【ユーザーコミュニケーション部会】(定款第4条第2号,3号)

 当部会の活動を継続的なものとするため、不定期開催のオンライン勉強会で継続的な情報交換を行う。また、ユーザーサポート及びユーザー向け広報に関する部会セミナーと、AXIES年次大会での企画セッションを開催する。

【情報セキュリティマネジメント研究部会】(定款第4条第1号,6号,7号)

 当研究部会2年目の取り組みとして、大学ICT推進協議会に所属する会員団体に対する情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の1回の現地訪問を含む、コンサルテーション(コンサル)を企画する。

  1. SMSへの興味と実際の構築と運用の落差を見聞、分析することで、会員組織におけるISMS構築の契機とする。また本協議会における当研究部会の存在意義のひとつを確立したい。
  2. 会員団体へ向けた応募を行い、最大2つの団体(被コンサル団体)を目標とする。
  3. 現地1回の訪問コンサルを行い、その他数回のオンラインコンサルテーションをプログラムする。
  4. コンサルの中で未認証団体が直面しているマネジメント構築上の課題の傾向を分析し、汎用化した課題解決策を見いだし、協議会と共有する。
  5. これらの成果は、被コンサル団体を含め、年次会の当研究部会にて成果を発表し、協議会団体と共有する。

【情報環境部会】(定款第4条第1号,3号,6号,7号)

 エンタープライズ・アーキテクチャ・フレームワークやその組織的な活用について実践知を産学連携により共有するとともに、姉妹組織である米国EDUCAUSE Enterprise, Business, and Technical Architects (ITANA) Community Group や豪州・NZ CAUDIT Higher Education Reference Models Working Group,英国 UCISA Enterprise Architecture Special Interest Group、欧州 EUNIS Enterprise Architecture Special Interest Group が連携して開発を進めている「高等教育機関における参照モデル (Higher Education Reference Models)」の活動に参加し、その開発や活用実践知の共有を行う。 
 これらの活動を通じて、大学経営マネジメントとしての情報環境のガバナンス、および、実際の情報環境の整備に貢献する。