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2014年度年次大会の論文賞等が決定

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2014年12月に仙台で行われた2014年度年次大会の優秀論文賞等が理事会で選定されました。

受賞式は,2015年12月3日の2015年度年次大会の全体会の中で行われます。

1 論文賞

○最優秀論文賞

著  者:土肥紳一(東京電機大学)

題  目:プログラミング入門教育を教わった後の Arduino の活用について

授賞理由:ソフトウェアからハードウェアを制御して問題解決の経験をさせる教育は、必要性は広く認識されているものの、専門性や施設設備の観点からあまり実践されていない。著者はこの課題にArduino(アルドゥイーノ)と呼ばれるキットを活用して挑戦し、学生から高い学習意欲を引き出して教育効果を上げることに成功している。本論文は、専門教育における特色ある実践という位置づけにとどまらず、STEM教育や一般情報教育にも導入できる教育手法として影響は大きく、高く評価できる。

○優秀論文賞

著  者:杉浦徳宏(三重大学)

題  目:電力見える化によるサーバ室の電力分析

授賞理由:サーバ室のIT機器で消費される電力量と空調の消費電力量の関係について、PUEとCOPに着目した見える化の簡易な実現方法を考案した。それによる調査と分析に基づいて消費エネルギーの削減を達成すると同時に、削減量の限界も明らかにしている。市販のシステムとは対照的に、センサからのデータを手製のスクリプトによりMRTGに組み込んでグラフ化を行っており、多くの大学のIT関係部門にとって資料価値の高い実践報告となっている。

著  者:平井千津子,松木孝幸,新井哲男(東京家政大学)

題  目:統計処理の文学への応用 -ヘミングウェイの場合-

授賞理由:貴重本・古文書のディジタル文書化システムを開発してきた著者らが、そのシステムを土台に、キーワード抽出に用いられるTF-IDF法と、形態素解析用のフリーソフトを組み合わせて、文学作品に対する簡易で強力な計量文献学のツールを構築した。これは計量文献学に貢献するだけでなく、数少ない文理融合型の教材として今後、多くの大学に広まる可能性があり、潜在的影響力の強い成果である。

著  者:渡辺博芳,大津信弘,細井秀樹(帝京大学)

題  目:全講義の完全自動収録の実装例

授賞理由:大学における全講義の収録・配信は以前から事例があるが、教員や技術関係職員の運用負担がゼロの完全自動収録・配信システムの構築という目標は初めての事例であり、しかも目標は達成されている。同様の仕組みを企画している他大学に極めて有用な技術情報を提供する、優れた実践である。

2 ポスター賞

○最優秀ポスター賞

著  者:高田良宏,東 昭孝,富田 洋,藤田翔也,松平拓也,二木 恵,笠原禎也(金沢大学)

題  目:金沢大学における情報システム融合化の試み(続報) ~情報サービスのワンストップ化から情報流通のワンストップ化へ~

授賞理由:金沢大学における情報システム融合の取り組みについて、前回の報告(2011年)以降の進捗状況を報告している。融合された情報システムは大学全体を網羅的にカバーするだけでなく、利便性の向上とコストの削減も求められており、ハードルが非常に高い。それにもかかわらず、著者らは独自の努力で実績を重ねてきた。これは本年度のポスター発表の中で、とりわけ秀逸な内容である。

○優秀ポスター賞

(該当なし。)

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